はじめに
あなたが「ENFP-A」と「ENFP-T」、どちらかに分類されたとき、同じ“ENFP”という型の中でも性格や行動に違いを感じたことはないでしょうか。
「なんだか自分は不安になりやすい…」「自信をもって決断できる人はどうしてそうなのか」など、違いを実感する場面は多いものです。
本記事では、ENFPという性格タイプをもとに、さらに A(Assertive:断定型/安定型) と T(Turbulent:変動型/不安型) の違いを解説していきます。
「なぜ私は自信を持てないのか」「どんな仕事が向いているか知りたい」など、この記事がヒントになれば幸いです。
ENFP-A(運動家)とENFP-T(運動家)の基本を理解する
ENFPとは?性格概要
ENFPは 外向(E)、直観(N)、感情(F)、知覚(P)という特性を持つタイプです。
ENFPは “Campaigner(運動家/擁護者型)” とも表現され、以下のような傾向があります。
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他人とのつながりを重視し、共感性が強い
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新しい可能性やアイデアを探ることを好む
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コミュニケーション能力が高く、人と話すことで活力を得る
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細かい作業・ルーティンを続けることは苦手になりやすい
また、人口に占める割合としては、ENFPタイプ(Campaigner)はおよそ 5~7%程度です。
ENFPの性格傾向は共通しつつ、その中で “A(断定型)” と “T(変動型)” というサブタイプ(アイデンティティ特性)が追加されます。
これにより、ENFPの中でも “自信・ストレス耐性・感情の揺れ” などに違いが現れます。
ENFP-AとENFP-Tの性格|似ている点と違う点
ENFP-A と ENFP-T は特性(外向・直観・感情・知覚)を同じですが、アイデンティティ特性(断定型 vs 変動型)によって表れ方に差があります。
ENFP-Aの特徴
ENFP-A(Assertive/断定型)では、次のような傾向が強く現れやすいです。
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自己評価が比較的安定している
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ストレス耐性が高く、感情の揺れをコントロールしやすい
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決断力があり、ためらいが少ない
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自信を持って行動できる傾向
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他者の評価より、自分の価値観に基づく行動をしやすい
たとえば、Assertive Campaigners(ENFP-A)は自身が成功していると感じる割合が 74%であるのに対し、Turbulent キャンペーン型(ENFP-T)は 53%というデータがあります。
参考_16Personalities
また、ENFP-A はミスをしたとき、「そこから立ち直る力」が比較的強いとも示されています。
ENFP-A は “より断定的・大胆・率直” なアプローチを取る傾向があると言われてます。
ENFP-Tの特徴
ENFP-T(Turbulent/変動型)には、以下のような傾向が強く出やすいです。
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感情の揺れやすさ、不安感の強さ
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自己批判・自己疑念が入りやすい
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他人からの承認を求めやすい
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ミスを気にしたり後悔を引きずることがある
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小さなディテールにこだわる傾向
ENFP-T は ミスをなかなか忘れられないという傾向があります。
さらに、ENFP-T は 細かいことにこだわる傾向があり、T 型では 69%が「小さなことを過剰に気にする」と回答するのに対し、A 型は 44%程度との記述もあります。
参考_16Personalities
ENFP-T は人間関係において不安を感じやすく、恋愛面では依存的傾向が強まることも指摘されています。
ENFP-AとENFP-Tの性格「3つの違い」
ENFP-A と ENFP-T の最も目立つ違いを3点にまとめます。
違い | ENFP-A(断定型) | ENFP-T(変動型) |
---|---|---|
自己評価・自信 | 比較的高く安定 | 他者評価や不安に左右されやすい |
ストレス対応 | ストレス耐性が比較的強い | ストレスに敏感、感情の揺れが激しい |
決断・行動 | 決断が早く、ためらいが少ない | 決断に迷いやすく、過剰な分析傾向 |
強みと弱みから見る ENFP-A と ENFP-T
ENFP 全体の強み・弱みを理解したうえで、A 型と T 型に分けて細かく比較します。
ENFP-A の強みと弱み
強み
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自信があり、行動に移しやすい
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ストレスに比較的強く、感情のコントロール能力がある
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人前での表現やリーダーシップを発揮しやすい
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新しい挑戦を恐れず、前向きな姿勢を持ちやすい
弱み
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楽観的すぎて現実とのギャップに苦しむ可能性
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衝動的な決定をしがちで、慎重さに欠けることがある
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他者の感情や視点を軽視してしまうことも
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自信過剰になり、欠点を見落とす恐れ
上述の ミスを振り払う傾向は、長所である一方で「反省や改善を軽視する」欠点にもなりえます。
また、ENFP全体が抱える欠点(注意力散漫、過度な理想主義、感情の波など)も A 型が弱点と言えるでしょう。
ENFP-T の強みと弱み
強み
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細かいことに注意を払う能力が高い
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自己改善意識が強く、反省・振り返りを深く行う
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他人の感情に敏感で、共感力をより発揮しやすい
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謙虚さや慎重さゆえ、リスク管理を重視できる
弱み
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自分を責めやすく、思考過多に陥る
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ストレスや不安の影響を強く受けやすい
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他人の評価に揺さぶられやすい
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決断を先延ばしにしたり過度な慎重さが足を引っ張る
ENFP-T は、恋愛関係で依存傾向やコードペンデンシー(相互依存)を抱えやすい点も指摘されています。
また、ENFP-T は「ミスを保持する」傾向があり、過去を引きずることがあるため感情的な疲労が強くなる可能性もあります。
ENFP-A と ENFP-T の適職・キャリアの違い
ENFP 型(断定/変動を含む)は創造性・人間関係・柔軟性を重視する仕事に適性があります。
ただし、A 型と T 型で得意分野は少し異なる可能性があります。
ENFP-A に向いている仕事 3 選
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マーケティング
自信と表現力を活かし、自社や商品の魅力を発信できる立場に適性があります。 -
スタートアップ
決断力・行動力を活かして、自ら道を切り開く仕事に向く可能性があります。 -
リーダーシップを伴うクリエイティブ職
人を巻き込む力、ビジョンを示す力が強みになります。
ENFP-T に向いている仕事 3 選
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カウンセラー
他人の感情に敏感で共感力が高いため、支援型の職種に適性があります。 -
教育
細やかな配慮を活かし、人を助ける仕事に向く可能性があります。 -
ライティング
じっくり考える過程を活かす職種で、注意深さが強みになります。
ただし、T 型であっても A 型と同様にクリエイティブ分野や起業にも適性はあり、個人の経験・環境と調和させることが大切です。
人間関係における ENFP-A と ENFP-T
性格の違いは、人間関係(恋愛・友人・家族)にも現れます。
恋愛観と相性の特徴
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ENFP-A:自信を持って表現できるため、積極的に関係を築く傾向があります。
相手に対して率直で、刺激を求めるパートナーシップを好むことが多いです。 -
ENFP-T:不安・懸念を抱きやすく、相手のリアクションに敏感になりがちです。
依存傾向が強まりやすく、自己評価と相手の評価の間で揺れることがあります。
たとえば、ENFP-T は関係性の中で「相手に必要とされたい」気持ちが強まると、コードペンデンシー傾向が出やすいです。
友人・家族関係での振る舞いの違い
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ENFP-A は社交的で友人を多く持ちやすく、意見をはっきり言うこともあります。
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ENFP-T は感情的に敏感で、他人に気を使いやすい反面、遠慮や控えめさを見せることもあります。
また、ENFP-T は葛藤や衝突を避けたがる傾向もあり、関係をこじらせないよう沈黙を選ぶ場面もあります。
ENFP(運動家)あるある&体験談
ENFP(運動家)タイプにありがちな日常行動
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複数のアイデアを次々思いつき、手を出す
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ルーティン作業や細かい事務が後回しになる
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コミュニケーションで相手の感情や態度を深読みする
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仲間・人の気持ちを優先して動く
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感情が高まると大きく波が出る
読者が気になる質問集
Q. ENFP-A と ENFP-T、どっちが自分に近い?
→ 自己診断テストや日常でのストレス反応、感情の揺れ具合、決断スタイルを観察すると判断材料になります。
どちらか一方に固定されるものではなく、人は状況・成長でアイデンティティ特性が変動する可能性があります。
Q. A 型→T 型、またはその逆になることはある?
→ 共通の性格(ENFP)自体は比較的安定しますが、アイデンティティ特性(A/T)は経験・環境・自己成長によって移行する可能性があるとする見解があります。
まとめ|ENFP-A と ENFP-T の違いを理解して活かす
ENFP(運動家型)は創造性・共感性・自由志向を持つ魅力的な性格タイプです。
その中で A(断定型) と T(変動型) というサブカテゴリーを知ることで、自分自身の行動・感情・選択の傾向をより深く理解できるようになります。
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ENFP-A は比較的自信・安定感があり、行動力を発揮しやすい。
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ENFP-T は不安・感情の揺れやすさを抱えつつ、慎重さや共感力・自己改善意欲も強い。
どちらが良い/悪いではなく、それぞれの強みを活かし、弱みを補強する視点が大切です。
自分の傾向を理解し、仕事や人間関係の選択に役立てていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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